声の鳴る日まで

多分今年のライブはこれで最後と思います。

短い時間ながら来てくれた方

本当にありがとうございます。

私のライブは

私だけのものではないと思っています。

ライブはアーティストのものだけでなく

アーティストを見ているお客さんのものだと

思ってる節もあります。

私が歌をうたうのは

自分の気持ちだけでは成り立ちません。

目の前で黙って見ている方の

ひとりひとりに

人生というドラマがあります。

同じ表情をしてみていても

みんな人生の内容はそれぞれです。

とても辛い思いをして見ている人がいます。

色んなことを乗り越えている人がいます。

色んな人が色んな気持ちを抱きながら

黙って見ています。

私は声を出して歌っていますが

皆さんの日ごろ

声にだせない叫びや嘆き

こうであったらいいのにという希望

そういう、繊細な気持ちを

私は声に出して歌っていきます。

とても歌詞が過激になった

と言ってくれる人がいます。

私は、あえてそうしています。

世の中には

どんなに苦しい目にあっても

心の中で声を殺している人がいます。

私は声を出します。

声にならずに終わった声を

私は歌います。

それで私が暗いとか狂ったとか

言われても構いません。

彼ら、彼女らの無念と。

そしてその美しい心を。

終わらせることを

悪いことだとは言い切れないけれど

続けていれば

これも悪くもなかったと思える日が

陽が昇る日がやがてくる。

あなたの気持ちを私は見過ごさない。