綺麗だね。

或いは明け方に目が覚めた時の沈黙のように

当たり前にずっと君が心に住んでいるということ

夕焼けのオレンジと闇の暗がりが飲み込み合うように

心細さの中にこそ君への想いの強さを自分自身で思い知るような

 

或いは同じタクシー会社の車がすれ違う時に

微笑んで目配せをしあうように

会話をやめて心を重ねるように体を重ねるような

 

それは優しさの中にも 不安の中にも

喜びの中にも 嫉妬の中にも

自分自身の嵐の中に 朝方の色の薄い日差しの中に

色彩が散りばめられたように

濃淡は増して

世界は美しくなる

綺麗だね。

君がいる僕の世界は