夜の外側

カーブにアクセル踏み込むと

引き剥がしていくように離れる景色

ここからどこまでもメーターをあげていくと

落ちるかどうかの選択肢が提示されるようで

それが心地よい気分にさせる

思い思いに

それぞれが滑るように走る夜の首都高

東京タワーの光が夜を止めてるように綺麗だ

この隣に君がいればなんて思いながら

たまに余裕で他人に優しく目配せしたり

たまに苛立ちに任せて怒鳴りつけたり

観念の中にあっても

それなりに自由に生きてる

誰に頼まれたわけでもない命だから

退屈にさせる人間となんていなくていいのさ

想像のつく常識的な言葉も 

毒にも薬にもならないあの音楽も

予定調和な時間は終わりにしよう

退屈が苛立ちに変わる頃

自分の心に舌打ちする

そしてようやく思い出す

どこをどう曲がるかは自分が決める事だ 

私の信念などは

誰の知ったことでもない

この夜さえ誰の願いでもない

勝手に生きろ