君を味わう
その香り
全てが私の喜びを満たす
けれどそれは罪と背中合わせ
君に出会わなければ
その苦しみを味わうこともなかったのに
罪との逢瀬
限られた時間のなかで
君の味を刻みつけるように目を閉じる
もちもちのお米にまぶされた胡麻の香ばしさ
それを頬張るとたどり着くあんこのほどよい甘さ
咀嚼するたびに広がる柔らかい餅と胡麻のプチプチした食感
ずっと見ては通り過ぎるだけの存在だったけれど
こんなに美味しいとは知らなかった
ごまだんご
君、絶対、揚げてるでしょ…しかもサラダ油で…
それが故の罪の美味しさ
かわいまるまるに胡麻の服を着たその見た目
柔らかさとプチプチの食感
胡麻の香ばしさが鼻をかけぬけ
ほのかなあんこと餅の甘さ
料理はまさに五感の芸術や!と思いながら食した
君を毎日は味わえない罪の味