永遠に眠れないことはわかっている、と君は歌う

明日の雪予報など信じられないくらい

こちらは暖かい時間が続いている。

 

jojiの新しいアルバムに触れる。

雑多な人混みに合う。

疲労と欲望が渦巻く空間に合う。

 

ある人はjojiは悲恋への美しさがあったという。

枯れていくものへの美しさが。

ただ今回のアルバムはその美しさも枯れてしまうような

タイトルにある「piss in the wind」は直訳すると

風に小便をするである。

 

しかしこれは慣用句で、

「徒労に終わる」

「絶対に成功しない無理なことに時間を費やす」という

かなり虚無を感じるものである。

これによって悲しみの美しささえ終わってしまったのではないか

という人と

いや、それこそが抗いなのだとするファンの声がある。

 

私は後者のように感じている。

私のような無駄に交感神経溢れる人間とは対極である。

しかし私がjojiに惹かれているのは

youtuber時代の破天荒さも今のjojiも一貫した筋がある。

世の中に対するピエロのような役割をしながら

それを苦しく思う人の心に確かに触れている所は

どんなに音楽性が変わろうと変わらない部分のような気がする。

 

疲れながら寂れながらも欲望に満ちた街を

jojiの虚に呟くような歌声とノイジーな音に合わせながら

私はそれを映画のように触れているが

映画のようにと書いたのは

私はその中に生きている人間ではないからだ。

私はどこまでいってもそこから席を立たなければいけない。

 

虚無に浸る優しさや切実さや強さがjojiにはあり

私は虚無を断ち切る場所が似合っている。

虚無に付き合う胆力が私にはないのかもしれない。

虚無を埋めるための輝きは私には頭痛がしてしまう。

もっと自分の内なる芯を掴みたい。

 

けれどそこは相入れない、敵対するところではない。

私はjojiを、jojiの音楽を愛している。

 

そんなことを思っているんだ。

君は何を思っているのだろう。

君はより強い輝きに手を伸ばしているだろうか。

私に寄り道などするなと笑いながら言うだろうか。

 

私は今日ずっと書き物をしていた。

寝るまでするのだろうか。

寄り道をたまに挟みながら

私は私の行くべき道を作っている。

この日々を愛している。