少しだけ過去に戻って、ひとつの事を終わらせた。
ほんの少しの寂しさと共に、
あの日の不安、あの日の恐怖、あの日の苦しみ、さようなら。
時は止まらない。あの川の流れを誰も止められないように。
命が終わる時、この旅が終わる。
感傷が去来する。終わらないものはあるのだろうか。
眠れなかったあの日の自分に、そんなに怖がることはないと伝えたい。
未来の私がその不安の種を潰すから。
ひとりきりで戦い抜いた。
無様なほど、私を守るものは私以外にいなかった。
今だけが確かに生きられる道だ、自分の意思により。
雨は誰のために降る訳でもない。
今日は感傷と共に眠ろう。