破滅へ

矛盾、葛藤。

居心地悪いものから逃れようと手を伸ばす人。

けれどその矛盾や葛藤というのは

都合よく見ないふりをすることはできても

消えることはない。

存在し続ける。

社会で生きていくかぎりは。

結局破滅していくのが人間の道。

大きな目でみれば地球もそうかもしれない。

いつか終わると知りながら。

破滅して消滅して再生することの繰り返し。

破滅しかないとわかっていても

現状を維持し続けたいという惰性に抗って

無理だといわれる声に抗って

自分に与えられた役割を全うするひと。

それこそが人間の美しさであり

人間のどうしようもなさでもある。

簡単に居心地の良さに流れてしまっては

人間としてうまれた面白みが削がれる。

積極的に破滅に行け。

刻み込むように表現しろ。

それは命よりも生存する。