好きなことを仕事にしていくために。

自分が好きなこと面白いと思えることを仕事にしていきたい。

誰かや社会のために働く仕事が自分の関心ごとなら

人生の多くの時間を能動的に積極的に過ごすことができるからだ。

 

一度メジャーに行ったことを振り返ると

仕事に対しての甘さがあったと思わずにはいられない。

まだ20歳くらいだったけれど

その時の自分の行いには後悔が残る。

けれどその時の経験を学びに変えて

今の自分に必要かつ興味があるのは

メジャーなどの大きな資本を元に

ある種の雇われとして動くのではなく

仕事自体を初めから自分で作っていくということ。

 

すでに決まっていることをする事は易しい。

自分自身や世の中のことを見ながら

私はこういう音楽を作りこういう活動をしていこう

と決めることはあまり易しいことではない。

 

好きなことを仕事にしていくためには

自分のやりたいことや思うことをやるだけでは足りなくて

世の中で起きていることや今までの事象を

できるかぎり見ながら学びながら読み解いて

自分なりにそれを元に予測・分析することが必要になる。

 

仕事にするということは

それを求める人がいて成り立つものなのだと

改めて思い直してから

「色々見て勉強して分析してなんてめんどくさー」

と思っている自分の足りなさを補う必要があると感じた。

 

慣れないことをするのは

すごく脳味噌にストレスがかかることらしい。

そのストレスにやられそうな時もあったけど

自分が正気を失うと

自分のためにも仲間のためにも

自分が好きな人たちのためにもならないから

ストレスの構造について学んだりして

自分を正しい道の上に置く努力をした。

 

 

正解がない時代と言われている。

「メジャーにいけば安泰」なんてことはなく(昔もそうだったが今はむしろそのメジャーにいけばという安易な思想の方が危険だと感じる)

「そうでなければどうすればいいのだ!?」と思う人もいるだろうけど

youtubeひとつにおいても

ジャンルやチャンネルがものすごく細分化しているのを見ているだけでも

王道な道をいくことは適さなくなっていくことがわかる。

学校で「昨日の月9見た〜?!」と

みんながひとつの人気番組しか見ないような時代ではないのだ。

 

それに今の音楽の仕事はアメリカンドリームではないのだと私は感じている。

そういう一か八か成功か失敗かではなく

パン屋さんや八百屋さんと同じように

自分で勉強して知識をもちそこから考えて自分の店をデザインしていけば

そこに価値を感じる人がいるなら仕事にできると考えている。

何億も稼ぐことが音楽の成功だと思うなら私の言ってることは当てはまらないが

私はそういう成功には興味はない。

大きな権力に操られなくても自分や身の回りの人や

ほんの少しでも社会を良くする活動はできるのではないか

それで生きていくことはできるのではないか

いやそれで生きていきたいので頭を使っている。

それで生活し、自分の手で確実に活動をしていくのが

今の私にとってのひとまずの成功ラインだ。

自分の身の丈にあった活動をしてそこから大きくしていきたい。

 

確かに王道は「資格をとって就職」ばりに頭を使わなくてすむけれど

自分の頭を使わないということは

自分で考えていないということで

自分で考えていないでやっていることが

一時実を結んだとしても長続きするはずがない。

私はそんな感じの活動の仕方をしていた。

リリース決めてそれに向かってライブしよう!とか。

なんとなくみんながやってる事をやってきた。

でもそれで自分の中に満足感があったかといわれると

いつもどこか足りない感じがしていた。

 

考えていない行動だから途中で不安になったり

自信がなくて病んで歩みが止まるのだ。

でも自分で考えて学んで決めることは責任がでてくるし

実際その決めたことをどう実作業に落としていくか

決めることが沢山あるのでめんどくさい。

しかも決めたことを形にするために

1日1日単位の行動に落とし込むまで

細分化しなければいけない。

目に見えるような派手な結果にもすぐに結びつくわけではない。

なので多くの人がそこではなく決められている道を進む。

「音楽ならこうすることが普通に考えるとうまくいくだろう」とか。

セオリー通りみんながやっていそうな事なら

頭を使って自分で決める必要もなく

セオリーの中の努力をすることだけで済む。

でもこの先の時代に本当にその考えで通用するのか?と私は疑問だ。

だから自分の中のめんどくささと争いながら

めんどくささを超えなければだめよと自分に言い聞かせた。

 

でもめんどくさいって人は正直には言わないもの。

「そこに新しく踏み出した場合今の生活はどうなる」とか

「今好きな人がいてその人のことに夢中なんだ」とか

「親との関係が悪いからそれどころじゃない」とか

いろんな理由をつけてめんどくさいと言わなくてすむように設計されてる。

私は恋愛すると良い音楽作れるなと思っていたけれど

あの時の自分は現実逃避でしかなかったなと今は思う。

 

時代は変わっている。自ずとやり方も変える必要がある。

しかしそれを考えて行動するのがめんどくさいとなる。

「今までみたいに良いライブやってるだけでいいじゃん」

「良い曲かけばいいじゃん」と。

それは大前提の上でさらになんです、という話。

むしろ「良い曲ってなんですかね?あなたにとってもそうだけど

社会を生きてる人にとって。価値があると思われる曲って

どんな曲だと思います?良いライブってなんですかね?」となってくる。

(恐らく9割の人が「めんどくさー!そんな考えすぎじゃない?」と思い

1割は私の言うことに共感することと思う。)

 

すごいと思う人を見ていて心底思った。

めんどくさいじゃ自分のやりたいことはかなわない。

根拠なき行動は当てずっぽうでしかない。

 

人から成功してるように見える人は

華やかな部分は氷山の上の部分で

水に沈んでいるでかい部分でいかに努力と地道な時間を費やしているか

その時間の結果でしかないから嫉妬するなど言語道断だと感じる。

自分がその嫉妬に見合うだけの努力(ただ頑張るではない、ちゃんと

結果を当てようとしたうえでの正しい努力)をしているか

他人に嫉妬する時は自分自身に問いかけるといい。

私は他人に嫉妬することはない。

他人がどう生きてきたかなど全てを見ることはできないから。

目に見えるところだけで人を判断するのは愚かだ。

 

私は「このままの自分のやり方ではだめだ」と思ってから

何年もかかった。

性格上、考えないで飛び出したい部分と慎重すぎる部分があるのと

自分のやり方に固執したい

今までやってきたことを否定したくないという気持ちが奥底であったので

それを乗り越えるのに時間がかかったともいえる。

 

数年かけてようやく「これではないか?」と思う所にいたり

それをどう行動に落とし込んでいくかというビジョンまできた。

そこから毎日どういう行動をしていくかという事が決まっていったので

気持ちが揺れてもそれに支配されることはなくなった。

ただ淡々と自分の決めたことをやっていくだけだから

迷うことも不安になることもないのだ。

確かに「これで果たして間違ってないだろうか」と思うことはある。

けれどそれ以外の道が今のところ考えられない以上

自分にとって最善の道なのだと感じている。

あとは正気を保って地道にやっていくのみとなる。

 

格闘家の堀口さんの食事を見たときに

毎日自分が何を摂取する必要があって

だから何を食べるかがわかっていて決まっていた。

練習も地道な努力の積み重ねであり

それも根拠のある上での練習であり

対戦相手の分析も怠らない。

それをひとりでやるのではなくチームでやっていく。

自分ひとりで全てを見ることは不可能だから。

信頼できるチームを作る必要性。

それは勝つためであり、プロとして当然の行動。

そこまでするから自分の行動に自信がもてる。

自信とは自分で作っていくものなのだ。

 

 

でも多くの人が気づいていると思う。

自分の甘さや弱さに。

それは仕方がないとも言える。

誰だってめんどくさい辛い

しかもやったところでどうなるかわからない事は

したくないと思うのは自然なことだ。

それに音楽やってる人の中には

ひとりで背負い込んで答えを出そうとする人も少なくない。

私自身がそうだった。

自分の思うように自分でやりたかったから。

でもそれでは限界がくる。自分の弱みを補ってくれるものがないから。

 

だからポッドキャストを始めたいと思っている。

前からやろうと決めていたのだけど最近これはやらなきゃだめだと思った。

私のような身分が説教をするわけではない。私だって超道半ばだから。

でも道半ばだからこそ話せることがあると思った。

 

自分を開示していきたい。

 

ひとりで背負い込んで被害妄想から病んでしまわないように

依存できる手段はいくつもあったほうがいい。

そのうちのひとつとして

「シギも色々考えながらやってんだなー」

「なんだか良い気分転換になった」と思えるような

場所を作ろうと思う。

自分の行きたい道に向かってひとり頑張っている私の友達にも

会うことはなかなか忙しくて出来ないけど

自分の活動の中で自分が渡せられるものがあるかもしれないと

そう考えて、ポッドキャストをやろうと思った。

長くなったけど

ひとりきりでやるのはまず無理だし

身の回りの人間関係がしょぼかったら(失礼な言い方だけど)

モチベーションがあがるはずもないし勉強にもならない。

だから私がこの場ですぐにできることとして

ポッドキャストを始めようと思った。

それは私自身がひとりでいる時間が長いときに

こんにちは未来とかちきりんさんを聞いていて

すごく刺激をもらってそれが行動の着火剤になることもある。

私はその方達みたいな実績のある人間ではないけど

道半ばの人間だからこそ伝わることもあるんじゃないかなと思った。

 

好きを仕事にするっていうのは簡単じゃない。

でも好きじゃないことを仕事にするのも楽なわけじゃない。

だったらとことん自分の脳味噌と足を使って

好きな仕事で昔の自分にとって誇れる自分であれるよう

とことん楽しみながら突き進んで挑戦していきたいと思っている。

これらのことがここ最近私が思っていること。

正気でやってくぜ!突然のウサインボルト。