録音をしながら曲の修正。
歩きながら&喫茶店で歌詞を書いて
今は3つくらいテーマが出てきている。
単曲というよりEP単位で俯瞰して想像している。
ジャケットはもう想像上では出来上がっている。
コロナ疑惑で自分で隔離生活をしてるときに
にゅの後輩の大山さんの漫画「奈良へ」を見て
ものすごい刺激をうけた。
町田康さんの呆然としたという言葉の通り
私も読み終えたあとに呆然とした。
途中でよくわからない涙がでたけど
この言語化できない感情が胸の奥に生まれる作品は
なかなかできることじゃない。
人が織りなすものっていうのは色んな要素が
折り重なって出来上がっている。
単純に「良いやつ、嫌なやつ」とか「幸せ、好き、辛い」とか
そういう単色ではなく、色んな色が重なっている。
その多層空間を作り上げられないと
人間というもののどうしようもなさや言葉にできない感覚というのは
表すことができないように思う。
友川さんの「桜の国の散る中を」を聴いたときの感覚に似ている。
JOJIの「Gimpse of Us」のMVをみたときの感覚にもなった。
震える作品というのは表面的な操作では決してたどり着くことができない。
その人の人生の文脈や体臭も乗っているような。
この間書いたような歌声の美しさに似ている。
こういう時、絶望や孤独や怒りや虚しさというものを
直接的に言い表さずにそれを体感してきた人間だということを
作品から感じられると胸が震える。
世の中の理不尽や残酷さや不条理なことから目を背けないことの
面白みのようなものを感じる。
自分の作品を自分で描ききるということはかっこいいなあ。
そこから自分自身と、自分が生み出す作品について
よりリアルに向き合えるきっかけになった。
なので作品作りが興奮する。創作って楽しいものだと感じられてきた。