後ろを振り向くな

ようやく君は気がついた

 

今まで自分が違う道へ続く扉を

開け続けていたと思っていたが

 

実は同じ廊下をぐるぐるまわるだけの扉だったことに

 

そして君は

そこから抜け出すことを誓った

 

君のその祈りを試すかのように嵐はすぐに起きた

君が生まれてから何度も経験したことのある類の嵐

 

だから君はやはり気がついた

これは自分へ向けられた試練なのだということを

はっきりと

 

そして君はその廊下から抜け出した

 

かといって物語がハッピーエンドになった訳ではない

むしろ始まりにすぎない

 

君が廊下から抜け出したのを知ると

追いかけてくる亡霊がある

 

 

逃げろ 逃げるんだ

誰にも捕まるな

 

希望へ向かって走れ