君は何のために死ねるか

「私はこんなもののために生きてるんじゃない」

そう思うなら、そこから飛び込めばいい。あの海へ。

みんな、自分を通した目でしか世界を見れない。

どんな人だってそうだ。

それなら、君が見たい世界を見にいけばいい。

その時、君は何人かに嫌われるだろう。

何人かに妬まれるだろうし、もしかしたら恨まれるかもしれない。

「あの恩知らずめ」「人の気持ちもしらないで」

「こんなにしてやったのに」

おせっかいな声が邪魔して、君の世界を濁らせる。

君の歩みを止める人間の相手をしてはいけない。

親切という仮面をつけて、君の一歩を塞ぐ人間が必ずいる。

それは友人によって、恋人によって、親によって、

それとも自分自身によって?

でも他人を疑ったり嫌わなくていい、誰も敵じゃない。

悲しかったり、寂しかったり、行き場所がわからないだけなんだ。

だからここにいてほしいと、本当は泣いているのかもしれないよ。

君はそういう人達を横目に、ただ自分が自分に与えた道を泳ぐ。

この海は大しけになる。コンパスなんて見ていられない。

飛び出した自分が馬鹿だったのかと思う。

あのまま他人と前にも後にも進まずにいればよかったのか。

こんなに嫌われて、失って、なんだったんだ。

ただ、私は私の世界を見たいだけだったのに。

波が次から次へやってくる。

ごうごうと風と水しぶきが口の中へ入る。

息が苦しくなる。

このままもう終わってしまうのかと意識が途切れる少し前、

私がその腕を思い切り引き上げる。

新しい大地へ。

それでも私たちはまだ、旅の途中だ。

現実を見よ

私にとっての現実、それは歯医者。

良いことも悪いことも膨らむ空想から目をさまさせてくれる。

 

治療前

先生「ここ虫歯だねー隣も続いてるかもよー麻酔するね」

私「ひええーお願いします」

 

治療中の一コマ

先生「なんだこりゃ!中が大変なことになってるよー」

私「ええーやだよーこわいよー」

先生「俺だってやだよ!てか俺のほうがやだよ!!」

 

治療中の一コマ

先生「ちょっと右むいてね」

私「・・・ぼーっ」

先生「ちょっと右むいてね」

私「はっ!わたしか!」

先生「びっくりしたー!死んだかと思ったよ。

もしくは外国人かと思ったわ。」

 

治療中の一コマ

私「ふふっ」

先生「なんだよついにおかしくなっちまったか!?」

 

治療後

私「どうもありがとうございました」

先生「まぁ、この後も驚きの連続かもしれないけど頑張りましょう」

 

なんかちょっとコントみたいな感じ。

めっちゃ現実しかなかったぜ先生。

先生の人柄と腕で一ヶ月待ちの歯医者。

かなりフレンドリーです。