一月三十日。晴れ。
君の目にこの世界はどう映っているのだろう。
君の目から覗いてみたい。
今君の周りにいる誰よりも
僕は君が本質的に求めている音楽を
差し出す事ができると思っているよ。
それで君を喜ばせる事もできるし
それで君を苦しめる事もできると思っているよ。
僕が自分の性分について観念したこのタイミングで
君に会えた事に必然を感じているよ。
義務感じゃ僕は動けないからね。
これを動かすのは僕であって君でもあるんだけど。
馬鹿だと思わないか。
駄目になる事がわかっていながら踏み出すなんて。
本当人間はどうしようもなくて
そういうどうしようもないのが好きな僕は
本当にどうしようもない人間だね。
けれど僕らはきっとお似合いだと思うんだけどな。
普通の生活じゃ言えないことが多すぎるんだよな。
だから音楽なんてやっているんだろう。
苦しみたくてやっているんじゃないし
苦しみから逃れたくてやっているんじゃない
苦しみさえ甘美にさせるものだからだろうね。
君はこういう退廃的な類の話がきっと好きなはずだと
僕は睨んでいるんだけどね。
わからない方に賭けてみてよ。
これらの全てが君を口説くための文章だと
君は気がつくだろうか。
僕はとりたてて根っからの善人ではないから
君を幸せにしたいわけじゃない。
君が眠らせている細胞のひとつひとつを揺り動かしたいんだ。
目を覚ましてよ。
君の音を聴かせてよ。
きっと今より苦しくなるし
きっと今よりも嬉しくなるはずだよ。