五分十四秒の祈り

十二月四日。曇り。

甘美に浸る時

底の方から恐ろしさが浮き立つ。

幻を打ち砕くのは

熱意ではなく静かな覚悟。

道ははじめから拓かれている。

 

人の一生は劇のように。

十二月三日。晴れ。

 

ライブでやる曲を通して車で聴く。

リピート機能がめちゃくちゃ良い役割をして

新しいアイディアが浮かんだ。

こういう偶然性わくわくする。

音で車が揺れる。

人の一生は劇のように。

 

見守られて

十二月二日。曇り。

色んなことを手伝ってくれている

おみきとおみきママとみき姪っ子に

はからずも会えた。

私はアレンジ中だったので

後ろで三人が気遣って

こしょこしょ話してるのが可愛かった。

姪っ子ちゃんに年齢を聞くと

「もうすぐ3歳になるの。

今は2歳で、

あと少しで5歳になるよ」

と、狐に包まれるような気持ちになる

答えを教えてくれた。

よく喋る女の子かわいいなぁ。

家族になる。

十二月一日。晴れ。

大学時代の友達と食事。

家の近くまで車でお迎えに。

近くのレストランでステーキを食べた。

彼女のお腹には新しい命が。

だから普段の倍以上

運転に気をつけた。緊張した。

お腹の大きい友達に会って

体調どうかなとか何か食べられないとかあるかなとか

車の中の暖房で気持ち悪くならないかなとか

内心めっちゃ気にしていた。

私が旦那さんだったら

すごい心配性の旦那さんになりそう。

「だだだ大丈夫?寒くない暑くない?

お腹すいてない気持ち悪くない眠くない?」

と質問攻めしてしまいそうだ。

 

友達は結婚しても子供が出来ても

ずっと変わらない友達で

話していると大学時代に戻るような気持ちにいつもなる。

自分が今している事とか

今やこれから先の問題とか

そういうの全部忘れてあの頃の気持ちで楽しく話せる。

 

彼女が結婚すると聞いた時は本当に驚いて涙が出そうになって

なんだこの嬉しい気持ちは…

人の事で涙出るほど嬉しくなったりするのか…と

自分で自分に驚き

結婚式では歌をうたって

夫婦で私のライブにも来てくれたりしていたので

新しい命の誕生を感じていると

なんだかひとつの大切な人間関係を見守っているような

そんな気持ちになった。

付き合ってる時はしていなかった喧嘩も

結婚をしてからするようになったらしくて

そんな話も、近くて大切な関係だからこそできる

愛おしい経験のひとつだよなぁって感じた。

彼女のする旦那さんや家族の話を聞いているのが

すごく幸せな時間だった。

帰り際にクリスマスプレゼントでお菓子くれた。

次は赤ちゃんが生まれてから遊びにいく。

今から楽しみだ!