倫理は退屈な音楽だ そんなものは聴きたくない
真に優れた芸術家の作品は人を不幸にする
作家の言葉に共感する
人の内面を色濃く映し出して容赦がない
誰もが心にもっている醜さを映し出す
平穏に生きている人は自分の醜さを認めたくない
作品に酔いがまわり踊るように部屋中歩き回り窓際から転落する
愛し合うという滑稽にいつまでも 寝ても覚めても夢の中
君はそんなやりとりを求めていながらいつも安心を頭までかぶり眠っている
そんな恋人達に苛立っている
眠っているのに眠れないといい 眠れないのに鼾をかいたふりをする
倫理は退屈な絵画だから 君は私と言葉を交わしたいと願うんじゃないか
体の曲線が美しく流れる 口から出た途端言葉が床に落ちていく
言葉の意味じゃなく言葉から君の温度を感じる
音に溺れて目が醒める 君に会いたい 君と話しがしたい
優しさのない 世辞のない 神経質な 言葉にならない
退屈な音楽は鳴り止むかもしれない
そうだ 誰にもわからないと思っている君の苦悩を音にしよう
きっと美しいだろう それを浴びながらまた仕事をする