天は我々を見放した

久しぶりに映画を見る。

映画を見るまでは結構心の用意がいる。

「これから2時間もじっとしていなければいけないのか・・」

「ちゃんと見ていられるのだろうか・・」

そして今回みた映画はこちら。

写真-25

 

どーん

八甲田山

はじまって少しして、

高倉健と北大路欣也の2ショットをみて、

「豪華だなぁ・・。」と思わず口にしてしまいました。

この映画は加山雄三とか三国連太郎とか豪華な面々が出演していたのですが、

みんな若い!まず北大路欣也が全然わからなかった。

何せ1977年の作品ですから。全然生まれてない!

戦場のメリークリスマスよりも前です。

 

内容ですが、実はこの映画170分あるんです。

2時間50分!

しかし時間を忘れた。面白かった。

絶望とはこのことを言うんだなと思った。

わずか2キロの道のりなのに雪のために辿り着けず200人近くの人が亡くなった。

 

自衛隊が雪中行軍の演習のために冬の八甲田山に向かい、

210名中199名が遭難し死亡したという実際の話しを映画にしたものです。

 

この感想でよく無能な上司につくと大変な目にあうという感想を見ますが、

私はそれよりも戸隠で若干雪の残ったつるっつるの登山を経験したので、

その経験をもとに見ていましたが八甲田山の過酷さに比べればあんな私の雪の登山なんて屁みたいにしょぼいものだなとお口あんぐりでした。。

自然こわい。

そりゃ、八百万の神として木々や海を神聖なるものとして畏敬の念を抱くよ、

と思わずにいられなかった。

昔の日本はとくに、自然のそばにいたからなおさらだろう。

今だって自然と共に生きている人はそうだろうと思う。

何もかもを飲み込んで行く。人はそれになす術も無くのまれるだけ。

その非情さを目の当たりにしたときに、人はそこから何かの意味を見いださなければ、

とてもじゃないけれどやっていけない、納得できないのだろう。