ひとりじゃない

いろんなものが変わっていく。

 

時間も、人も、道路や、お店も。

取り残されてしまいそう?

大丈夫。

絶対に絶対に忘れないから。

私が死んでも、私が死んだ後も、

絶対に絶対に忘れないよ。

 

抱き締めよう。

寂しかったら、傷が疼いたら。

抱き締めて泣こう。

 

悲しい時は悲しいまま、

笑わなくていいんだよ。

何日も何日も途方に暮れていいんだよ。

立ち上がるのにどれだけ時間がかかっても、

もう遅いなんてことはないよ。

みんな強いから笑ってる訳じゃなくて、

不安だから笑ってたり、

怖いから笑ってる人もいるよ。

 

心細い夜を何度も越えてひとり生きる。

どうして自分だけがと思う夜を何度も越えて。

どうして生きているのかって、

それはあなたを愛する人があなたと出会う日のため。

生きていてよかったと涙を流せる日のため。

 

産まれてきたことの、

答えあわせをする日のため。

 

あなたが産まれた時、

あなたは泣いていたでしょ。

でもみんなはきっと笑っていた。

産まれて来て良かったって。

母親のいない人はこの世にひとりもいないんだよ。

 

みんな誰かから産まれて来た命。

あなたが死ぬ時は笑えていたらいい、

そしてみんなは悲しくて寂しくて泣いて、

そしてありがとうと思うでしょう。

 

長く生きていくと訪れるいろんな別れ。

その度に悲しい思いをして、

それでも別れることを悲しいと思ってくれる人のいる幸せ。

 

そして、愛する人との出会い。

この人と出会うために自分は産まれてきたんだと、

この命を捧げてもいいと本気で心から思える幸せ。

 

でも完璧な人なんていないから

喧嘩したりすれ違うこともあるけど。

自分が完璧じゃないからこそ、

相手の完璧じゃないところも許せたらいいな。

 

そうやって

個人的な幸せと不幸が折り重なって人生となる。

想いは命も時間も越えるよ。

だから絶対に忘れない。

どんなに時間が過ぎても、

どんなに街並が変わろうとも、

世界中の人が忘れてしまっても。

絶対に絶対に私は忘れない。

 

だから大丈夫だよ。

悲しみが波のように広がっても

孤独に押し流されてしまいそうでも

絶対にその手を離さないよ。