沈黙の時間は終わった

生まれる時代は選べない

生まれる国も

生まれる家庭も

 

抗いようのないものに翻弄されながら

けれど潮の流れに逆らうように

人間には意志が存在している

 

それは損得を超えたものであったり

欲望を超えたものであったり

自分が傷を負ってでも守りたいもの

繋げたいもの 伝えたいもの

 

特別な人間ではない

選ばれた人間でもないけれど

たかだか誕生して消滅するまでの何十年の命を

何に捧げるのか

何のために

 

それは誰かが決めることではない

教科書に載っていることでもない

自分が決めることだ

 

誰からの賞賛がなかろうと歩みを進める

誰かしらに後ろ指をさされようと歩みを進める

自分の得にならなくても

名前など残らなくても 豊かになれなくても

自分が信じた世界を生きる

 

そういう生き方をしている人に

私はいつも勇気をもらうのだ

 

どう生きてきたか

そんなことはどうでもよくて

どう生きるかということが問われている

誰かによってではない

自分自身によって

 

普通はこうするとか

今まではこうだったなんて話はよそう

あなたが思うあなたの本当のところの部分が知りたい

それが私の思うところと違っても

それが社会の非常識にあたろうとも

全くもってそんなことは気にせずに

 

本当にしたいことの話をしよう

それが愛する者との生活だという人もいるだろう

それが仕事だという人も 研究だという人も

見知らぬ誰かを救うことだという人も

人の数だけあっていいのだ

好きなだけ自由に 聞かせてほしい

 

自分の気持ちに臆することなんてない

本当に必要だと感じることをしよう

 

沈黙の時間は終わった